新年にあたり、謹んでご挨拶申し上げます。
令和6年能登半島地震から2年が経過しました。現地では未だに厳しい環境が継続する中で、復旧・復興に尽力されている多くの方々に深く敬意を表するとともに、一日も早く平穏な生活が戻ることを祈念いたします。
わが国は今、地政学的リスクの高まり、技術革新の加速、価値観の多様化など、複合的な変化に直面しています。とりわけ、今後見込まれる労働力人口の急速な減少は、経済・社会保障・地域社会の持続可能性を根底から揺るがす構造的課題であり、従来の延長線では対応しきれない局面に入っています。この現実は、政策・産業・地域のあらゆる領域において、発想の転換と新たな戦略構築を迫っています。
当研究所では、「事業とは世の中への貢献である」との創業理念のもと、「社会の持続的発展に資する知の創出と実装」をミッションとして掲げ、社会の構造変化を捉え、公共性の高い知的価値を創出し、社会に還元することを使命としてまいりました。
少子化、その延長としての労働力人口の減少、産業面における国際競争力の低下、災害リスクの増大といった現代の課題に真正面から向き合い、既存の枠組みを超えた視点からアプローチし、新たな政策モデル・産業構造・地域システムの創出に向けて、関係する多くの方々との協働関係を更に強固なものとして実装可能な戦略に取り組むことが、当研究所の役割であることを再認識しております。
研究成果を社会に実装して検証し、改善、再設計する循環に取り組むことで、社会変革の実効性を高め、政策や事業の質を向上させることができます。私たちは、新たな価値を生み出すとともに、より良い社会に向けた変革を目指す存在であり続けます。
さらに、「自立自存」の精神は、シンクタンクとしての独立性・中立性を支える根幹です。
外部環境に左右されず、自らの判断基準と価値観に基づき、社会に対して責任ある知的貢献を行う姿勢を堅持してまいります。
本年も当研究所は、社会への貢献を第一義とし、構造変化を見据え、実装可能な戦略を創出し、自立自存の精神をもって新たな価値を切り拓く、という創業理念を一層強固なものとするよう努めてまいります。
年頭に当たり、所員一同目標を掲げ、その達成に邁進する所存ですので、一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
2026/1/5
(一財)日本総合研究所理事長 坂本 俊英
